「安倍内閣を倒す方法」を枝野立憲民主党代表に教えたい<倉山満>


― 連載「倉山満の言論ストロングスタイル」―

◆枝野立憲民主党代表にわかりやすく教える「安倍内閣を倒す方法」

 本気で安倍内閣を倒したいなら、妄想ではなく現実を見て作戦を立てるべきだ。サヨク諸君は口では安倍晋三を倒せと叫びながら、本気で行動しているとは思えない。

 そこで、今回は野党第一党党首である枝野幸男立憲民主党代表に話すつもりで、「安倍内閣を倒す方法」を開陳したい。

 まず正すべきは、「小泉進次郎を抱き込めば、安倍3選を阻止できる」という妄想である。

 そもそも、自民党総裁はどのようにして決まるのか。自民党国会議員の投票で決まる。地方票というのもあるが、これは国会議員が票集めをするので、事実上は何人の国会議員を自分に投票させられるかで総裁が決まる。総裁になれば、自民党が与党でいる限り、日本の最高権力者である総理大臣になれる。だから、総理大臣を目指す自民党議員は、派閥をつくる。

 安倍内閣では、安倍首相の出身母体である細田派に、麻生派と二階派が主流派である。この3派に無派閥安倍系議員を加えれば、過半数を占める。さらに岸田派が加わり、5大派閥中4大派閥が安倍首相を支持している。既に安倍3選は決まっているのだ。この状況で、小泉進次郎氏が何をしようというのか。

 むしろ注目すべきは、参議院竹下派の動向だ。いまだに竹下派と参議院に影響力を持つ青木幹雄元官房長官が石破支持を参議院竹下派に命じ、吉田博美参議院自民党幹事長が応じたとされる。青木氏は息子の一彦議員の選挙で一方ならぬ世話になった石破氏に借りを返そうとしていると伝わる。また、いまさら安倍支持をしても、竹下派が麻生太郎副総理兼財務大臣や二階俊博幹事長を押しのけて主流派として厚遇されるとは考えにくい。むしろ他派閥すべてが安倍支持の中で石破氏を善戦させれば、参議院竹下派の存在感が上がる。

 既に政治のプロたちは、来年夏の参議院選挙を見据えて行動しているのだ。

 さて、本題である。安倍内閣の弱点は、どこか。

 安倍首相は総裁選後に予定される秋の臨時国会で、憲法改正を提示するという。安倍自民党改憲案については、本連載で再三再四、批判してきた。とうてい、国民の理解など得られないような代物だ。

 もし本気で安倍内閣が改憲案を持ち出すなら、立憲民主党は福山哲郎幹事長が先頭に立って、堂々と論陣を張ればよい。

「今のままでも自衛隊が国を守れるならば、なぜ9条改正の必要があるのか」「そんなに教育無償化をしたいなら予算を増やせばよい。憲法の条文はできもしない理想を書き込めばよいというものではない」など。

 今年の5月3日のNHK憲法討論で、福山氏ら野党代表は自民党の細田博之憲法調査会長ら与党代表を議論で圧倒していた。日頃は護憲派の議論に懐疑的な私から見ても、今の自民党改憲案ならば護憲派のほうに理がある。国民の声を信じて堂々と所信を訴えればよい。仮に臨時国会で数の力で負けて発議されても、憲法改正は国民投票で決まるのだから。

 もし憲法改正を国民投票にかけるとしよう。来年は4月に統一地方選挙、7月に参議院選挙がある。そして10月に消費増税10%を予定している。冷静に考えてみよ。安倍内閣の狂信的な支持者の言う通りにしたら、選挙の年に9条改正と消費増税を訴えることになるのだ。殺してくれと言わんばかりの態度ではないか。

 来年改選の参議院議員は5年前の自民党が大勝利した選挙で当選した議員たちだ。自民党は、よほどのことがない限り現状維持も厳しいのだ。そこへ安倍内閣が国民を敵に回す政策を2つも掲げたら? 野党は、国民を敵に回さなければ、勝てる。

 ここで安倍内閣が長期化した理由を振り返る。「日銀が金融緩和をする↓株価が上がる→支持率が上がる→選挙に勝てる→誰も引きずりおろせない」である。ただし、この勝利の方程式は、消費増税の悪影響が金融緩和の効果を上回った場合に、崩れる。8%増税のときがそうだった。だから安倍首相はかたくなに10%増税を延期してきた。しかし、それも忘れたのか、着々と10%増税の準備を推し進め、もはや自民党内では増税反対の声を上げられなくなった。そして、議員たちは条件闘争に終始している。「軽減税率の拡大を」「財政出動を」などと。

 経済こそが、安倍内閣の生命線なのだ。ここを突けば、安倍内閣は一瞬で崩れる。自民党が増税を進める以上、野党が増税反対を掲げれば勝てなければ道理に合わない。

 これを理解している野党議員が自由党の山本太郎参議院議員で、最近は「アベノミクスは生ぬるい。もっと金融緩和をすべきではないか」と主張している。正しい。

 アベノミクスはリフレ派と言われるエコノミストたちが唱えていたが、その中でも松尾匡立命館大学教授は異色だ。自分も唱えていた景気回復策を、右派の安倍首相が権力維持に使われるのに不満を爆発させている、左派を自任する経済学者だ。

 枝野氏は、来年夏の参議院選挙に、松尾教授の理論を軸に公約を作ればいい。そして「増税反対」「むしろ減税」「金融緩和の徹底」に賛成の野党を結集すればよい。

◆本質からずれた批判ばかりするから安倍内閣が何をしても許されるのでは?

 今までなぜ野党は負けっぱなしで、安倍内閣に多くの白星を献上し続けたのか。理由を一言でまとめれば「勝つ気がなかった」となる。それを組織論で言うと、野党の支持母体の連合に勝つ気がなかったからだ。

 連合は労働組合の集まりだが、アベノミクスが続く限り労働者の賃金は上がり続ける。無理に倒閣に走る必要もない。だが、肝心の経済を安倍内閣自身が破壊するとしたら……。

 安倍自民党の甚だしい勘違いは二つ。一つは、「もう消費増税してもよいほど、景気は回復している」との思い込みだ。これは、もはや自己催眠と評してよいかもしれない。安倍内閣は「2年で景気回復」「経済成長率を2%に」と掲げたが、6年目になっても1%すら怪しい。これのどこが景気回復なのか。

 もう一つ。安倍自民党が掲げる改憲案を保守だと思われては困る。あんなものは単なる日本国憲法の条文いじりだからだ。

 マトモな野党が無いのが日本の悲劇だ。野党が本質からずれた批判ばかりするから、安倍内閣が何をやっても許されるのではないか。

 もうお遊びはやめにして、本気で倒閣を考えたらどうか。

【倉山 満】
憲政史研究家 ’73年、香川県生まれ。’96年中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員として、’15年まで同大学で日本国憲法を教える。’12年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開。ベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』など著書多数

7月31日、国会内で記者会見をする立憲民主党の枝野幸男代表。「野党第1党として、あの一騎打ち構造をつくることに汗をかく責任がある」と述べた(写真/時事通信社)


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

お前が倒せ


「任天堂の倒し方、知ってますよ」


Officeのイルカを思い出した


安部政権を倒したければこうすればいいよ、という保守側からの提案か。だが、野党は何故かそれをしない。保守側も「なんで野党は現政権の弱いところを突かないの?過去5年間の経済政策の失敗や移民政策がまさにそれなのに」と苦言。理由として一つは倒閣したところでヴィジョンが無いから政治運営できない事。もう一つは倒閣自体が目的ではないこと。ただ延命しただけ。


その任天堂の倒し方はもうチャートにガバ発見されてるから構築し直して再走して下さい


負けそう(確信) 倒し方とか弱点とかそんな話じゃないんだよなあ。それじゃ安部さえ引きずり下ろせりゃ何でもいいって言ってるのといっしょ。倒した後だろ、民主政権を忘れたのか


党員総入れ替えぐらいしないと無理では?


まともな野党がないのが日本の悲劇 ほんこれ 自民党というか安倍首相がいくらガバしようが他の候補が論外しかいないなら考える余地なく続投するしかない


「国民に政治への関心を持たせる」これが最善策


全然ダメ、グリーの会長かよ


消費税減税と賃金上昇労働時間規制をやれば良いってこと。なおモリカケ護憲アベガーしか言わないので自民党は楽だなw


倒し方の前に倒す理由を提示してどうぞ。


〇〇を倒す方法、簡単にお金を稼ぐ方法教えます、ほど信用できない知ってる本人がやらない時点で答えでてんだよ


モリカケが足りないw 元民主党ってだけで終わっているんだよ


「今のままでも自衛隊が国を守れるならば、なぜ9条改正の必要があるのか」「そんなに教育無償化をしたいなら予算を増やせばよい。憲法の条文はできもしない理想を書き込めばよいというものではない」 よく言えんな。リベラルって自分の発言を平気で忘れるよな。自衛隊反対派でしょ。小西君呼んできてよww。予算増やせってはぁ?立憲になったらもっと増税の可能性が高くるってことww


なんだこのズレた論説・・山本太郎を持ち上げてて()


お前らのほうがブレスぎなんだよ。人の発言は過去にさかのぼって追及するけど自分の発言はなかったことにするそんな党を誰が支持すんの?


『倒す』んじゃなく、『勝てる』方法を考えろよ


「もうお遊びはやめにして、本気で倒閣を考えたらどうか。」。おじさんおばさん達のゲーム。くだらない。


何で倒す前提なんだろう…ダメなトコはダメ。良いトコは良い。そういうすり合わせってのはないのか?




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