給付金の不正受給、転売ヤーetc. コロナで一儲けする新型“アングラビジネス”


 これまでの生活や常識を一変させた新型コロナウイルスは、思わぬところにも影響を及ぼしている。とりわけ脱法、あるいは違法な手段でカネを稼ぐアングラビジネスに与えたインパクトは大きい。その最前線に迫る。

◆新型“アングラビジネス”界隈の手口

 4月7日に出された緊急事態宣言も全都道府県で解除され、今後は「第2波」との戦いに焦点が移るが、懸念されるのは経済への打撃だ。

 国や各自治体からは、コロナショックが直撃した事業者や生活者に向けた支援策が次々と打ち出されている。しかし、そうした施策は皮肉にも、悪徳業者に甘い汁を吸わせる格好の的となってしまうかもしれない。巷では、給付金を食い物にする悪徳ビジネスが雨後の筍のように出現しているのだ。

 都内で飲食店を家族経営する女性が明かす。

ゴールデンウィークが明けた頃から『デリバリー用の販促物を作りませんか?』という営業電話がかかってくるようになりました。それも複数社からです。それぞれ違う業者なのに、口を揃えて『キックバックします』という。

 どうやら東京都の業態転換支援事業というのがあって、デリバリーやテイクアウトのための販促費の5分の4、上限100万円まで助成金が出るという。

 ある業者はウェブ用のメニュー制作を70万円でやらせてくださいと言ってきた。カラクリは『領収書は125万円で発行する。それで助成金を申し込めば100万円が出る。無料でメニューができるうえ、30万円が手に入りますよ!』というもの。

 こうした営業電話は毎日のようにかかってくると同業者も言ってます」

 2兆3000億円という、前例のない巨額予算がついた持続化給付金事業を“ネタ”にする悪徳業者もいる。詐欺事情に詳しいフリーライターの奥窪優木氏は話す。

「怪しい金儲けの情報が集まるSNSクローズドなコミュニティには、『持続化給付金申請代理。会社員でも無職でも、もらえます』と謳う怪しい投稿がいくつもあります。本来、事業収入のない会社員は対象外なのですが、ペーパーカンパニーから昨年『調査委託費』などの名目で、100万円の支払いをしていたように見せかけて事業収益があったことにし、不正申請を代行するのです。

 この場合、会社員100万円を昨年分の売り上げとして計上し、確定申告する。そして今年、事業収入がゼロであれば、持続化給付金の満額100万円をもらえるという仕組みです。役所もすべて細かくチェックはできないから、ほとんどが通ってしまう。血税が本来困った人に渡っていないのは問題です」

 こうした違法な給付金詐取指南の多くは、10~30%の手数料を取ることで収益を得ている。一部の転売ヤー仮想通貨ICO(株式でいう未公開株の公開のような制度)で儲けたグレーゾーンの住人が手を染めているケースが多いというが、中には「手数料無料」というものまである。

「一時の仮想通貨ブームも収束し、ICOにかこつけたポンジスキーム(タコ足配当)は完全に下火になっていたんですが、コロナ以降に盛り返しつつある。彼らは『元手タダで投資できる』と吹聴して、資金を集めているんですが、実際は前述と同様の手口で『持続化給付金を無料で申請代行するので、その100万円を我々に2か月預けろ』というもの。

『配当は月10%』などと謳っているようですが、元金は戻ってはこないでしょう。ただ、自分も不正受給に手を染めているという後ろめたさから、被害届が出されることもない。巧妙な手口です。あるグループの関係者は『今は完全なボーナスステージ』と高笑いしていました」

 そしてもう一つ、裏社会で活況を呈しているのが、ペーパーカンパニーの売買だという。

コロナ前に登記された法人であれば、最大6000万円まで無担保で融資される政策金融公庫の特別貸付などの対象になるため、需要がある。通常、登記したての法人は融資など受けられませんから。中には融資を受けてから計画倒産する目的で購入するケースもあるようです。

 取引価格はこれまでの売り上げがどの程度あったかによって変わりますが、過去3期ほどコンスタント1000万円程度の売り上げがあって、持続化給付金受給済みの法人だと、100万円前後で売買されている。こうした詐欺的な行為が今、横行しています」

 持続化給付金事業を経産省から委託された「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」は、実体のない幽霊法人だったことが週刊文春によって報じられたが、各種経済支援策に群がる不良どものペーパーカンパニー利用は、それよりは巧妙なようだ。

◆不動産業界で跋扈する“ブツアゲ”の悪質手口とは?

 助成金や給付金以外でも、アングラビジネスが猛威を振るう業界がある。不動産業界もそのひとつだが、コロナ禍マインドを悪用した手口は極めて悪質だ。不動産事情に精通するぼのぼのですよ氏は話す。

「ブツアゲといって、市場価格より格段に安い価格で物件を買い叩く手法があります。コロナで不動産を現金化したいニーズが出てきてますが、そこにつけ込む形で跋扈している。悪徳業者はまず、大手財閥系の不動産業者を騙り、わざと低い価格を提示して大家を惑わせます。

 その後に自分の会社の名前で電話を入れ、先ほどより有利な条件を提示して錯覚させる。セールストークも嘘まみれ。『お宅の物件、もうすぐ管理費が上がりますよ』『コロナの死者出たのご存じですか? 売るなら早いほうがいいです』などと虚偽の情報で不安を煽るのです。メインターゲットは高齢者。アポが取れたら押しかけ、睡眠薬を飲ませて無理やり成約させるという、強盗まがいの犯行さえ耳にします」

 新型コロナによる心理的不安につけ込んだ悪質なビジネスには、くれぐれも注意されたい。

SNSで募集される裏バイト。いったい何をやらされるのか?

 コロナ禍で進化するアングラビジネスだが、“加担する側”への間口も広くなっている。SNSでは勧誘が公然と行われており、Twitterには「闇仕事」「裏仕事」といったハッシュタグ付きの案件が大量に出てくるありさまだ。

 記者が実際に連絡してみると、10件ほど当たって返信があったのは2つ。いずれも秘匿性が高いと言われる通信アプリ「Telegram」への移行を促された。そこで持ちかけられたのは、明らさまな犯罪行為だった。

 一つはクレジットカードを用いた保険金詐欺。クレジットカードを海外で外国人に使わせて現金化し、不正利用されたと偽って保険金を得るというもの。曰く、「こうした詐欺は世の中に腐るほどあるから警察も動かない。“パーフェクト犯罪”だ」という。報酬は与信枠次第だが、取り分は経費の20%を除いた40%と持ちかけてくる。

 もう一つは、身分証を偽装してキャリアで携帯を購入するというもの。身分証のスキャンデータを渡せば先方が加工し、別人として端末を契約。それで送られてきたiPhoneなどを現金化し、利益を分けるというスキームのようだ。2週間で7台契約できることもあり、取り分は売り上げの15%ほど。なにやら飛ばしの携帯電話づくりに加担させられている気がするが、持ちかけてきた業者に聞くと、こううそぶくのだった。

ヤクザや半グレは頭が悪いから体を張ることしかできない。我々には頭がありますので」

 聞けば、転売ヤーくずれや情報商材屋が流入してこうしたビジネスは回っているという。手出しは禁物だ。

【奥窪優木氏】
フリーライター上智大学経済学部卒業、ニューヨーク市立大学中退。国内の社会問題から世界のゲテモノ食事情まで自らの興味の赴くままに取材

ぼのぼのですよ氏】
不動産投資家。SNSYouTubeで不動産にまつわる旬な情報を随時発信中。過激で独自のスタイルが人気を博す。Twitter@bonobonodesuyo

取材・文/週刊SPA!編集部
※週刊SPA!6月2日発売号より

記者宅に投函されたチラシ


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

この国は昔っから闇市だのヤミ米だのと言ってたら、令和になっても「闇仕事」「裏仕事」とは呆れ返る。この後に続くのは光ファイバーに対抗した闇ファイバーとでもいうのか……


外食できないからテイクアウトは分かるが、テイクアウトのアプリのCMで「無料はやらなきゃ損でしょ」とか言っているが無料には信用が無い。


アングラビジネスなんて曖昧な言葉を使うな犯罪だ


ビジネス? 火事場泥棒と大差ないだろ。


インテリヤクザの古典的手法だね。警察も取り締まる法があっても刑がぬるいし緩いから野放しになってるっていう悪循環。


政府も完全コンピューター化にするしかないのかな。


こういうのはもっと厳罰化して主犯は死刑とかにすれば誰もやらなくなるんじゃね。捕まりにくいし捕まっても大したことないと思われてるから舐められてるんでしょ。


はいはい、ただの子供使ったアグネス商法です


最近じゃネトウヨも言葉狩り好きなんだな。犯罪だろうが何だろうがカネが動けばビジネスなんだし、そもそもアングラビジネスやアングラ経済は学術的にはよく使われる用語だ。


パソナもそのうちの一つだな。


本物の暴力団員が書き込んでますねぇ




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