アメリカの人気医療ドラマを見ていた女性が、長年患ってきた原因不明の症例に酷似したエピソードを発見した。女性はこれをヒントに医師に自身の病名を打診、見事原因解明に繋げた。『VT.co』『Metro』などが伝えている。
米ニュージャージー州ジャージーシティに住む19歳のバレーダンサー、オリビア・ヴェシロさん(Olivia Vessillo)は原因不明の胃痛に悩まされていた。幼い頃から感じていた吐き気や嘔吐などの症状は15歳で悪化し、さらに17歳になると食後に強い胃痛を伴うようになり、食事をとることが出来なくなっていった。
「17歳の時に急激に悪化したこの症状のせいで、本当につらい思いをしたわ。食事をすると表現できないくらいの強い痛みに襲われるから、私の体重は1年で63.5kgから39.9kgまで落ちたの。」
オリビアさんが自分のカロリー摂取量を記録したところ、一日600kcal摂取できていれば良い程度だったという。必要摂取カロリーは年齢や運動量によって左右されるが、女性の場合は最低でも1600kcalは必要と言われている。オリビアさんは何とか原因を突き止めようと何度も病院に足を運び様々な検査を受けたが、強い食後の痛みを説明する診断は得ることができず具体的な解決には至らなかった。
「私がたくさん食べたくなかったのは食後の強い痛みが原因だったのに、だんだんと不安からくる拒食症だろうっていう医師の言葉に説得されていったの。」
しかし2018年10月26日のこと、『グレイズ・アナトミー』シーズン15の5話を何気なくテレビで見ていたオリビアさんに大きな転機が訪れた。『グレイズ・アナトミー』は2005年にアメリカの映像会社ABCより放送が開始されるや否や大ヒットとなった大人気医療ドラマで、現在シーズン16が放送中である。その日のエピソードでは、「正中弓状靱帯圧迫症候群(median arcuate ligamentsyndrome:MALS)」という腹腔動脈起始部が弓状靱帯に圧迫され外因性狭窄をきたす珍しいケースが取り上げられていた。
「今でもそれがいつの何話だったかまで明確に覚えているわ! このエピソードを見るまで『MALS』なんて聞いたことがなかったんだもの!」
患者の訴える呼気時や食後の腹痛などはまさにオリビアさんを苦しめている原因不明の症状と酷似していて、「待って! こんなできすぎた話があるなんて」と衝撃が走ったという。
この時まで自分は拒食症だと医師を信じ、自分に言い聞かせていたオリビアさんであったが、放送終了後にインターネットで病状を調べ、MALSに違いないと確信した。オリビアさんはすぐにコネチカット州にあるスタンフォード病院にいるMALSの権威であるリチャード・スー医師(Richard Hsu)に連絡を取り、2019年10月に診察を受けた。
そしてスー医師は、オリビアさんの原因不明の胃痛はMALSによるものであると診断。その後いくつかの検査を経て、彼女の症状は手術により回復可能であることが分かった。
今年1月22日にオリビアさんは2時間の手術を経て、ついに長年の苦しい胃痛や原因不明の病気への不安から解放された。現在、彼女の体重は45kgを超え、順調に回復の兆しを見せている。
「今の私は食事をとても楽しみにしているの!」
まだ食事を完食することはできないものの、ゆっくりと体に食事を慣らしながら、3食の定期的な食事やスナックを食べ始めているとのことだ。
画像は『Liv 2020年2月8日付Instagram「January 22nd… my “rebirth” day!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)
(出典 news.nicovideo.jp)
<このニュースへのネットの反応>
これから誤診を訴えるのかな?
治って良かったなぁ食事が苦痛なんて地獄だわ
そんなマニアックな疾患扱ってんのか、あのドラマ
何が原因でこういう症状になるんだ?
食べれるのに食べれない、しかも激痛とか地獄以外の何物でもないもんな……
吐き気や胃痛を伴ってんのに拒食症扱いは酷い。でもレアな症例だと医者よりしっかり調べてる本人の方が詳しかったりするのはザラにあるから結局信用しすぎずおかしいと思ったら自分で調べて専門の病院探すしかない。
治ってよかったなあ、今までの分もこれから楽しんでほしい
不安を煽る番組を見て「自分もこれに違いない」って考える人は沢山居るけれど、この人は正解を選んだレアケースで大半の人はただの思いこみ。
AIの時代になったら医者の大半は要らなくなると言われてる。診断はパソコン開いてAIに無料で相談したほうが精度が高くなってしまう。どうしても機械や検体採取が必要な場合があるが技師がやる。特殊な手術だけ医師がやるので、医師の中でも勝ち組負け組がハッキリする。AIよりロボットの発展の方が遅いので、看護師や介護師の方が需要が残ると言われる。
助かって良かった。 医療ドラマもちゃんと作ったものなら視聴者の役にたつ。 手術が難しい?私(主人公)ならできる、系しか作れない日本のTV会社は反省すること。
医者も万能では無い。珍しい症例の他にも、医学の進歩で昔は怠け病とか言われてたのが確固とした病名が付いて徐々に治療や社会的な認識が置き換わっていったりがあるからね。ともかく助かって良かった。
医者も全部の病気や症状を把握するのは難しいと言われる理由の一つ だからこそドラマとかで「普段お目にかかれない症状を全面に出す」を海外ドラマではよくやってる
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